山田商会HD・OKBキャピタル・リバネスの3社共同でヘリカル型核融合炉の実現を目指すHelical Fusion社に出資
2025.07.11 ベンチャー連携 出資
株式会社山田商会ホールディング(本社:名古屋市、代表取締役社長:山田豊久)は、地域金融機関である大垣共立銀行グループ(頭取 境敏幸)の株式会社OKBキャピタル(本社:大垣市、代表取締役社長:岡田恒一)、地域発ベンチャーの発掘・育成を手がける株式会社リバネス(本社:東京都新宿区、代表取締役グループCEO:丸幸弘)と、日本発の技術であるヘリカル方式の磁場閉じ込め核融合炉を開発する株式会社Helical Fusion(本社:東京都、代表取締役CEO:田口昂哉)に共同で出資しました。
このたびの共同出資を通じて、これまで人類が60年以上かけても実用化に至らなかった「核融合発電」の実現に向けて3社の連携・支援体制をさらに強化し、東海地域から世界を変えるベンチャーを生み出すことを目指してまいります。
※Helical Fusionのリリースはこちら
山田商会ホールディング及び子会社の株式会社山田商会は、100年以上に渡り、ガスや水道・電気工事を基盤として人々の生活インフラを支え続けてきました。今後、地球温暖化に伴う自然災害の深刻化、インフラの老朽化、高齢化、人口減少などの急激な変化が到来する中で、山田商会グループは、まちや国、地球のレジリエンスを高め、人々の生活を豊かにすることをミッションに掲げています。特に、持続可能なエネルギー生産・利用は、将来の生活インフラや地球環境に多大な影響を与える重要課題として、ディープテックベンチャーや研究者との共創による研究開発・事業開発に力を入れています。2023年からは、リバネスと大垣共立銀行が共催する「岐阜テックプランター」のパートナーに参画し、産官学金の多様なプレーヤーと共に、東海地域の大学等研究機関に存在する科学技術のシーズを発掘・育成してきました。
※岐阜テックプランターについて
岐阜県を中心とした東海地域における大学等研究機関やスタートアップ企業が持つ科学技術の社会実装を促し、中長期的な目線で世界を変えるような新たな産業を育てていくための取り組みです。
このたび共同出資したHelical Fusionは、岐阜テックプランターの一環として2022年11月に開催された第2回岐阜テックプラングランプリのファイナリストに選出され、最優秀賞及び企業賞を受賞しています。同社は、国立の研究所である核融合科学研究所のスピンアウトスタートアップであり、約70年にわたって日本で研究開発されてきたヘリカル型核融合炉の実用化に向けて、日本で唯一、既存技術で実現できる商用核融合炉の開発に取り組んでいます。
核融合炉は、太陽のようなエネルギー源を地球上で人工的に再現し、そこから生み出されるエネルギーを資源として利用する革新的なエネルギー技術です。核融合反応の燃料が海水中に豊富に存在する、CO2を排出しない、安全性が高い、といった特徴があり、エネルギー問題と環境問題を根本的に解決するものとして期待が高まっています。その中で、Helical Fusionは、2030年代に核融合炉発電の実現を計画しており、持続的かつ安定したエネルギー供給によって、日本のエネルギーセキュリティの確保やエネルギーに起因する紛争の解消など、人類の進化を促し、この先何百年も地球と人類が共生する未来を創ることを目指しています。
山田商会ホールディング・OKB・リバネスの3社は、Helical Fusionのビジョンや技術の革新性、日本に長年蓄積された研究を自ら事業化しようとするアントレプレナーシップに共感し、このたびの出資を決定しました。今後もHelical Fusionの成長を後押しするとともに、東海地域から世界を変えるディープテックベンチャーの発掘育成を通じて、地球貢献を実現してまいります。
■各社のコメント
株式会社Helical Fusion 共同創業者・代表取締役CEO 田口 昂哉
Helical Fusionの創業以来、強力な支援を頂いているリバネスグループから、この度改めて出資頂けることを大変心強く思います。リバネスグループは、これまで数多くのディープテック企業の創業や成長に深く関わってきたことで豊富な経験・知見をお持ちです。今後のHelical Fusionにとって欠かせないパートナーとして、共に世界の課題解決に挑みたいと思います。
株式会社山田商会 代表取締役社長 山田 豊久
山田商会ホールディングは、創業から120年の間、エンジニアリングの力でガスや電気などのエネルギーインフラのレジリエンス向上に貢献してまいりました。Helical Fusionは、エネルギー源という人類の課題に対して、日本発の核融合技術で解決を図ろうとしています。高度な真空環境下において、限りなく絶対零度に近い極低温から一億度までの極限状態を長時間実現しようとするその挑戦に、当社は共感し、このたび出資をさせていただくことになりました。今後も当社はエンジニアリング力の追究に精励してまいります。
株式会社大垣共立銀行 取締役常務執行役員 土屋 諭
Helical Fusionが目指す核融合技術の実現は、私たちの地域社会のみならず、 世界的なエネルギー問題に対する革新的な解決策を提供するものであり、実現に向けて中部エリアの製造業を始めとする多種多様な地元企業と連携する可能性を秘めていることから、今回の出資を決定しました。今後、岐阜大学内のオープンイノベーション創出支援拠点「OKB SCLAMB」のネット ワークも活用したサポートを通じて事業成長を支援することで、新たな技術開発や産業創出を促し、地域経済全体の活性化に貢献してまいります。
株式会社リバネス 代表取締役 グループCEO 丸 幸弘
Helical Fusionの創業当時から田口さんのアントレプレナーシップや核融合技術に可能性を感じて応援しています。太陽の利用と模倣は、エネルギー問題において人類最後のフロンティアではないかと考えています。これまで莫大な国費を投じて日本の研究者たちが何十年も蓄積してきた知識や技術を実用化するという挑戦は、日本全体にとっても非常に重要であり、自身がユーグレナ社を立ち上げた時と同じ志を感じています。地域の企業や金融機関の方々との共創により、地域発新産業の実現を目指してまいります。
■株式会社Helical Fusionについて( https://www.helicalfusion.com/ )
ヘリカル型核融合炉の研究開発を推進し、持続可能なエネルギー供給の実現を目指しています。高度なシミュレーション技術を駆使して、安全で効率的な核融合エネルギーの商業化を追求しています。
会社名 |
株式会社Helical Fusion |
代表者 |
代表取締役CEO 田口 昂哉/代表取締役CTO 宮澤 順一 |
所在地 |
東京都中央区銀座1-12-4 N&E BLD. 6F |
事業内容 |
商用核融合炉および関連技術の開発 |
設立日 |
2021年10月22日 |
■株式会社山田商会ホールディングについて( https://www.yamada-hd.co.jp/ )
100年以上続く株式会社山田商会を中心として、ガス、水道・電気などの生活インフラ事業を手がけるグループ企業群です。地球温暖化に伴う自然災害の深刻化、インフラの老朽化、高齢化、人口減少などの急激な変化が到来する中、まちや国、地球のレジリエンスを高め、人々の生活を豊かにすることを目指しています。
会社名 |
株式会社山田商会ホールディング |
代表者 |
山田 豊久 |
所在地 |
愛知県名古屋市熱田区桜田町19番21号 |
事業内容 |
グループ全体の経営方針策定及び新規事業開発 |
創業日 |
2016年9月16日 |
■大垣共立銀行グループについて( https://www.okb.co.jp/ )
OKB大垣共立銀行は、「地域に愛され、親しまれ、信頼される銀行」という基本理念のもと、地域とともに歩んでまいりました。今後も、その歩みをとめることなく、一人ひとりのお客さまに対してOne to Oneの付加価値をタイムリーかつ適切に提供することで、地域を活性化し、地域に必要とされる企業グループを目指していきます。
会社名 |
株式会社大垣共立銀行 |
代表者 |
境 敏幸 |
所在地 |
岐阜県大垣市郭町3丁目98番地 |
事業内容 |
銀行業 |
創業日 |
1896年3月9日 |
■株式会社リバネスについて( https://lne.st/ )
「科学技術の発展と地球貢献を実現する」という理念のもと、情熱をもつ研究者が集まり、分野や業種の枠を越えて知識を組み合わせることで世界を変えるプロジェクトを推進しています。
会社名 |
株式会社リバネス |
代表者 |
丸 幸弘、髙橋 修一郎、井上 浄 |
所在地 |
東京都新宿区下宮比町1-4 飯田橋御幸ビル |
事業内容 |
科学技術分野における教育、人材育成、研究、創業に関する企画・研究・コンサルティング業務など。 |
創業日 |
2002年6月14日 |
<本件に関する問合せ先>
株式会社山田商会ホールディング イノベーション推進部 (担当:浅野聡志)
電話:052-871-9811 メール:yamada-hd@ymax.co.jp